嚥下内視鏡(VE)について

患者様編
2022/01/01 【患者様編】嚥下内視鏡(VE)について

お食事をする時にムセ混んだり、飲み込みが上手くできなかったりする方や、誤嚥性肺炎(食べ物が誤って肺に入ってしまうことで生じる肺炎)を起こす可能性がある方に対して、飲み込みの状態を確認するための検査が「嚥下内視鏡検査」と言います。

鼻の穴から細長い内視鏡を挿入して、のどの中の飲み込む動作や、のどに食べ物等が残っていないかなど直接映像で確認し、飲み込みの状態を検査します。この時、画像を見やすくするために、食紅などで着色したとろみつきの水などを使用する場合もあます。

嚥下内視鏡検査は、機材の持ち運びが可能なため、自宅や施設でも通院しなくても検査がおこなえます。また、実際に食べているもので検査ができますので、普段の食事についての診断や指導ができます。

鼻咽喉ファイバースコープ

引用:ペンタックス 鼻咽喉ファイバースコープ 嚥下内視鏡(VE)検査の内容

嚥下内視鏡(VE)検査の内容          

検査は15分から30分程度でできます。普段食べているお食事や、食べたいものなどをご用意していただき、鼻から嚥下内視鏡を挿入した状態でお食事を食べていただきます。

その際、多職種連携で、医師、看護師、介護士、管理栄養士等が一緒に画像を見ながら状態を評価していることが多いです。
もちろん、ご家族やご本人も一緒に見ていただくことができます。

食事の形態(常食、ひと口大、きざみ、ペースト)や、飲み物へのトロミの粘度など、何度か飲食していただきながら診断していきます。

何といっても、食事の姿勢、形態、ひと口量、食べる順序、トロミの粘度など、様々なことを検査中におこなえることが、嚥下内視鏡検査の大きな魅力ですね。


こんな時は要注意                 

こんな症状に気付いたら、すぐに専門家に診てもらいましょう!

・食べ物や飲み物を飲み込んだ時に、頻繁にムセたり咳が出る
・口の中に食べ物を溜めこんで、なかなか飲み込めない
・食事に時間がかかり最後まで食べきれない、疲れてしまう
唾液が飲み込めず口から出してしまう(ヨダレが出る)
・痰が多く喉がゴロゴロする
よく熱を出す
気管支炎、肺炎の既往がある
食後に疲れてしまう

ムセるということは、食べ物や飲み物が何らかの原因で誤って気管に入ってしまい、
誤って入ってしまった食べ物などを外へ出そうとムセたり咳をすることです。

お口の中が汚れていると
その時に食べ物や飲み物と一緒にお口の中の細菌が気管に入ってしまいます。

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検査に伴う危険性について           


検査では、鼻から嚥下内視鏡を挿入するため、多少の違和感があります。普段食べている物を中心に、安全性の高い食品から少量ずつ接取していただきますので、それに伴う誤嚥の危険性があります。検査中は常に吸引ができるように準備しています。

また適切な食事の形態を判断するために、患者さんにとって難しい食事形態のものや、量を摂っていただくことがあり、検査中に誤嚥が起こることもあります。

まれに誤嚥の量が多ければ発熱したり、誤嚥性肺炎がこの検査によって起こったりすりこともありますので、リスクは0ゼロではありません。

頻度は低いですが、鼻出血、咽頭出血、喉頭けいれん、失神(血管迷走神経反射性失神)などがありますが、まだ咽頭けいれんや失神などが起こった経験はありません。

嚥下内視鏡(VE)検査の目的          

摂食嚥下機能障害の可能性がある方や、のどに痰や唾液が溜まりやすく呼吸障害になりやすい方などに対し、以下の目的で行います。

① 咽頭(のど)の働きや形状を、直接見る
② 食事後、咽頭に食物の残留があるか否かの確認をする
③ 食物の気管内誤嚥の確認をする
④ 咽頭にたんや唾液などの貯留状態を観察する

など、普段食べている物を中心に、安全に検査をおこないます。

まとめ                      

◆嚥下内視鏡(VE)検査は、自宅や施設でも、安全におこなうことができる

◆歯科の先生(摂食嚥下をおこなっている)が、訪問してくださる

◆今の食べ物の状態を確認し、誤嚥(誤嚥性肺炎)をしにくい食事形態がわかる

◆安全に検査はおこなえるが、リスクも伴う

◆検査結果、診断を経て、摂食嚥下リハビリテーションの訓練ができる

◆訓練することで、より永くご自身のお口から食事が摂ることも可能になる

◆「こんな時は要注意」の様な症状があれば、早めに主治医の先生や、訪問歯科の先生に相談する

◆施設入居者の「一番の楽しみ」は、「食事」である


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