摂食嚥下リハビリテーションについて。

【患者様編】”訪問歯科診療” 今後の人生をより良く過ごすために 患者様編
2021/05/23 【患者様編】摂食嚥下リハビリテーションについて

嚥下訓練は危険もともないますので、まずは必ず専門家に相談してから、
体調や嚥下障害の程度を見極め、訓練の仕方を教わって、一緒に取り組んでください。

言語聴覚士(ST)の先生や、歯科医師、歯科衛生士さんからも教えてもらえます。
必ず、医科の先生や歯科の先生に診てもらってから、取り入れていってください。

※歯科の場合は、「摂食嚥下リハビリテーション」をおこなっている歯科医院になります

必ず主治医の先生に相談し主治医の先生の指示のもと訓練を始めてください


摂食嚥下障害の診断              

摂食嚥下障害の診断は、複雑に他の障害などと合併しているケースもあり、様々な要因が絡んでの障害が出ていることもあり、専門の先生にしっかりと評価をおこなってもらう必要があります。

※歯科の先生で「摂食嚥下リハビリテーション」をおこなっている歯科医院もあります

摂食嚥下障害の主に行われる診断です。

【スクリーニング検査】フローチャート(質問表のようなもの)
◆ 反復唾液嚥下テスト(RSST)
  ・30秒の間に、唾液を何回飲み込めるのかを計測
  ・飲み込めた回数が3回以上であれば正常
   2回以下の場合は嚥下機能に障害がある可能性が高くなる

◆ 水飲みテスト(WST)
  ・30mlの水(大さじ2杯程度)を飲んでもらい、その後の嚥下の回数やむせの有無などを
   観察して、5段階のプロフィールとエピソードに照らし合わせて判定をおこなう

◆ 改定水飲みテスト(MWST)
  ・3mlの冷水を使って行う評価方法
  ・30mlの水飲みテストは誤嚥のリスクが高く危険な場合

◆ フードテスト(FT)
  ・プリンやお粥などを食べてもらい、嚥下反射の有無やムセ、呼吸の変化などを観察して
   評価する方法

◆ 頸部聴診法
  ・嚥下前後の呼吸の変化を聞き、誤嚥や咽頭残留の疑いが無いかを確認する

【嚥下造影検査(VF)】
◆造影剤を混ぜた食べ物を食べてもらい、X線透視化(レントゲンで映しながら)で嚥下状態を
 録画する
  ・誤嚥している状況がX線透視化で観ることができる

【嚥下内視鏡検査(VE)】
◆鼻からファイバースコープを挿入し、その状態でプリンなどを食べてもらい、
 嚥下時の咽頭や喉頭を観察
  ・食べ物の残留や誤嚥の状態(声門閉鎖)などが直接観ることができる


これらによって、嚥下障害の診断をおこなっていきます。




嚥下障害原因個所の診断             

誤嚥の多くの原因は、先行期、準備期、口腔期にあると言われており、
どこの個所に原因があるかを診断することが大切です。



嚥下訓練(リハビリテーション)        


「パタカラ体操」のように、簡単にできるものも沢山ありますので、より永くご自身のお口で美味しく楽しくお食事ができるように、ぜひ日々の日課として、「お食事前」に食べるための準備体操(訓練)として継続していくことが大切です。



藤島式”嚥下体操セット

引用:社会福祉法人 聖隷福祉事業団浜松市リハビリテーション病院 “藤島式”嚥下体操セット(外部リンク)
関連:【患者様向け】嚥下体操って?!


飲み込む機能が落ちていってしまうと、最終的には「胃ろう」といって、お腹に穴を開けて管を通し、そこから胃に直接栄養を流し込むようになります。
多くの方々は、
やっぱり「お口で味わいたい」と、辛い日々を過ごされている方々を沢山みてきました。




嚥下障害のリハビテーション(基礎訓練)              

◆嚥下体操
◆肩・頸部・胸郭の関節可動域訓練
◆舌・口唇・頬など口腔周囲のマッサージ・運動
◆ブローイング
◆咀嚼訓練
◆頭部挙上訓練
◆嚥下反射訓練・嚥下訓練
◆プッシング
◆Kポイント刺激法
◆メンデルゾーン手技
◆発音訓練
◆呼吸訓練・咳嗽(がいそう)訓練


などがありますが、症状や状態などで取り入れる訓練方法が変わってきますので、
必ず主治医の先生に相談し、主治医の先生の指示のもと、訓練を始めてください。


嚥下障害のリハビリテーション(摂食訓練)             


◆頸部回旋法(横向き嚥下)
◆頸部屈曲法
◆食べ物の形態の調整
◆一口量の調整
◆スライス型ゼリー丸飲み法
◆交互嚥下法
◆ストローピペット法
◆反復嚥下法

などがありますが、症状や状態などで取り入れる訓練方法が変わってきますので、
必ず主治医の先生に相談し、主治医の先生の指示のもと、訓練を始めてください。

片麻痺がある方などは、麻痺している側を向いて食べたり
健側(麻痺が無い方)が下になるようにして食べると、
重力で嚥下がしやすいなど、様々なことがありますので、
必ず主治医の先生のお話をよくお聞きになっておこなってください。

事例                     


訓練は、即効性があるわけではありませんが、毎日の積み重ねが必要です。
ご本人が出来なければ、ご家族の協力は必要不可欠です。

・危篤状態で入院するも、義娘様の献身的なリハがあり、約3か月後に退院し
 大好きなウナギを食べにいけるまでになった

・認知症が進みお食事を食べることができななくなるも、奥様の献身的なリハがあり、
 大好きなお寿司を食べられるようになった
 ※普通に常食を食べるという意味ではなく、いくらかは食べることができる状態

・栄養状態も悪く、運動機能もかなり落ち、意識ももうろうとしていたが、
 嚥下リハを少しずつおこない、少しでも食べることができることで栄養がつき、
 徐々体力がついてきた

・脳梗塞で麻痺が残り、嚥下状態も悪く誤嚥していたが、ご本人の努力もあり
 少しずつ食事形態も上がり、常食を食べられるまでに快復
 ※リハビリ病院であり、看護師さんや言語聴覚士さんと連携

・発語が難しく、ご本人もイライラとしていましたが、根気強くリハをすることで
 かなり発語が可能となり、意思疎通も出来るようになった

・誤嚥の状態がひどいですが、何とかお楽しみ程度(ジュースやプリンを少量)の
 「味わう」ことが、計り知れない「笑顔」や「喜び」となった

などなど多くの事例がありますが、どれも普段からのリハビリ(訓練)は必要です。
諦めずにリハをおこなえば、少しでも良くなることもありますし、
また、機能低下の維持や、落ちていくスピードを抑えることもしていきます。


まとめ                        


・必ず、主治医に専門家に相談し、やり方を教わってからおこなう
・歯科医師も嚥下リハや診断ができる先生がいる
・摂食嚥下障害の診断をしてもらう
・嚥下障害の原因個所を特定
・問題に沿ったリハビリをおこなう
・施設での楽しみの1位は「食事」である
・様々な訓練法を、少しずつでも楽しみながらおこなう
・訓練をおこなうことで、食事形態があげられたり、状態が重い方でも「お楽しみ」程度で
 お口で味わうことも可能になるケースがある

  ※すべての方が、食べられるようになるとは限りません


最後に                    


全ての方が望まれる状態になるとは限りませんが、少しでも上の食事形態に近付けることが
できたり、現状をキープしたり、低下のスピードを遅くしたり、リハをおこなうことで、
少しでも永くご自身のお口でお食事」を摂れることが、「人間の尊厳」であり「喜び」になります。

介護されているご家族の方も、お口の中、歯、飲み込みなどを意識して
今からかかりつけの歯科にかかり、メインテナンス(健診)を習慣にすることをお薦め致します。


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